本名・樋口奈津。東京府生まれ。貧しい生活の中で中島歌子に和歌・古典を学び、24歳で夭折するまでの5年間に数多くの名作を残した。下町の貧民街に暮らした経験を元に、『にごりえ』『たけくらべ』など庶民の哀歓を描いた作品は、擬古文と口語を融合した独自の文体で高く評価される。現在の五千円札の肖像に採用されており、近代日本を代表する女流作家として広く知られる。