酒に溺れた「私」は、可愛がっていた黒猫プルートーの目をえぐり、ついには絞め殺してしまいます。その後に現れたよく似た隻眼の黒猫が、破滅への引き金となっていく——罪の意識と自己破壊の衝動を、冷静な語り口で描き切った短編です。
ポー(1809〜1849)は『モルグ街の殺人事件』で世界初の推理小説を書いた作家でもあり、探偵デュパンは後のシャーロック・ホームズや明智小五郎の原型となりました。日本の探偵小説の父・江戸川乱歩のペンネームも、このエドガー・アラン・ポーの名をもじったものです。
青空文庫では『黒猫』のほか『モルグ街の殺人事件』『アッシャー家の崩壊』など、ポーの主要短編を翻訳で読むことができます。