京都の高瀬川を下る舟で、護送される罪人・喜助と同心の会話を通して、「足ることを知る」心と安楽死の問題を描いた短編です。
江戸時代、京都の罪人を遠島に送るために、高瀬舟で大坂へ運ぶ役目があります。ある晩、護送役の同心・羽田庄兵衛は、罪人の喜助が穏やかな顔をしていることを不思議に思います。
喜助は、わずかな金を得ても満ち足りる「足ることを知る」心を語り、さらに弟殺しの罪の経緯を話します。重い病に苦しむ弟の頼みを聞き、喜助は弟の喉の剃刀を抜いたのでした。
庄兵衛は、これが本当に罪なのかと疑問を抱きながら、舟を進めます。安楽死のテーマを扱った作品として知られます。
1916年に発表された森鴎外の短編小説です。
作品は青空文庫で無料で読むことができます。