夏目漱石の本名は夏目金之助(なつめ きんのすけ)です。「漱石」は雅号(ペンネーム)です。
「漱石」という号は、中国の故事「漱石枕流(石に漱ぎ流れに枕す)」に由来します。負け惜しみが強く、屁理屈をこねて自説を曲げない人のたとえで、漱石はこの言葉をあえて自らの号としました。もとは友人の正岡子規が用いていた号を譲り受けたものです。
本名の夏目金之助は1867年(慶応3年)、江戸・牛込馬場下横町(現在の東京都新宿区喜久井町)に生まれました。五男であったため里子・養子に出されるなど、幼少期は複雑な家庭環境で育っています。
東京帝国大学英文科を卒業後、松山中学・第五高等学校で英語を教え、イギリス留学を経て『吾輩は猫である』でデビュー。以後『坊っちゃん』『三四郎』『こゝろ』などを発表し、近代日本文学を代表する作家となりました。1984年から2004年まで千円札の肖像にも採用されています。