新美南吉の死因は結核(肺結核から進行した咽頭結核)です。1943年(昭和18年)3月22日、満29歳(数え30歳)で亡くなりました。「ごんぎつね」「手袋を買いに」で知られる童話作家で、「北の宮沢賢治、南の新美南吉」と並び称されます。
新美南吉は18歳のころに肺結核を患い、以後たびたび喀血をくり返しながら創作を続けました。1942年ごろから病状が悪化して結核菌が喉に及ぶ咽頭結核となり、ものを飲み込むのも声を出すのも困難な状態のなかで、最後まで童話を書き続けます。1943年3月22日、生まれ故郷の愛知県半田町(現・半田市)の自宅で息を引き取りました。29歳の若さでした。
亡くなる前年の1942年に第一童話集『おぢいさんのランプ』が刊行され、死の直後から翌1944年にかけて『牛をつないだ椿の木』『花のき村と盗人たち』『疑問』の3冊が続けて出版されました。生前に本の形で世に出たのは1冊だけで、宮沢賢治と同じく、その真価が広く知られたのは死後のことです。
代表作「ごんぎつね(権狐)」は、南吉が18歳の1932年に雑誌「赤い鳥」へ発表したもので、いたずらギツネのごんと兵十のすれ違いを描いた物語は、今も小学校4年の国語教科書に必ず載る定番作品です。ほかに「手袋を買いに」「おぢいさんのランプ」「牛をつないだ椿の木」などがあります。
本名は新美正八(にいみ しょうはち)。生まれたときは渡辺正八でしたが、幼くして母を亡くし、母の実家である新美家の養子となって新美姓になりました。半田市には新美南吉記念館があり、市が主催する「新美南吉童話賞」も続いています。新美南吉の童話は青空文庫ですべて無料で読むことができます。