出典:青空文庫の図書カード
語り手の「私」は、幼なじみのロデリック・アッシャーから助けを求める手紙を受け取り、荒涼とした沼のほとりに建つ古い屋敷を訪ねます。ロデリックは神経をひどく病み、わずかな音や光にも耐えられない状態で、双子の妹マデラインもまた原因不明の病に伏していました。
やがてマデラインが亡くなり、兄妹は彼女を屋敷の地下に葬ります。しかし嵐の夜、語り手が物語を朗読するうちに、物語の音と同じ音が屋敷のどこかから聞こえはじめます。結末では屋敷そのものが崩れ落ち、沼に呑み込まれていきます。
人間の精神の衰弱と、それを映すかのような建物の亀裂が重ねて描かれる点が特徴で、ポーの「恐怖の効果を一点に集める」作風がよく表れた短編です。青空文庫には佐々木直次郎の訳が収録されています。