海の底に暮らす人魚の末の姫は、15歳になって初めて海面に出た日、嵐で難破した船から王子を助け出し、恋に落ちます。人間になりたいと願った姫は、魔女に美しい声を差し出して足を手に入れますが、王子が他の女性を選べば、泡となって消える運命を背負っていました。
声を失い、歩くたびに刃の上を歩くような痛みを味わいながらも王子のそばにいようとする姫の姿は、報われない愛の物語として世界中で読まれています。ディズニー映画『リトル・マーメイド』とは結末が大きく異なります。
作者のアンデルセン(1805〜1875)はデンマークの童話作家で、『人魚姫』は1837年に発表されました。青空文庫には複数の訳が収録されており、題名も「人魚のひいさま」「人魚の姫」と訳者ごとに異なります。