雪の降る大晦日の夜、貧しい少女は靴も履かず、一本も売れないマッチを抱えて街をさまよっていました。家に帰れば父親に叱られるため、建物の隙間にうずくまり、かじかんだ手を温めようとマッチを一本すります。
炎の中には暖かいストーブ、湯気の立つごちそう、輝くクリスマスツリー、そして優しかった亡き祖母の姿が次々と現れます。幻が消えるたびにマッチをすり続けた少女は、翌朝、街の人々に微笑みを浮かべた姿で見つかります。
作者のハンス・クリスチャン・アンデルセン(1805〜1875)はデンマークの童話作家で、『人魚姫』『みにくいアヒルの子』など多くの名作を残しました。この作品は1848年に発表され、青空文庫には矢崎源九郎による翻訳が収録されています。